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JAXAが開発した、高性能マイクロ波放射計(AMSR)と、その姉妹センサである、改良型高性能マイクロ波放射計(AMSR-E)のセンサの仕様や概要について解説します。

AMSRミッションの概要

日本における衛星搭載マイクロ波放射計開発

図 1.2.1 AMSR-Eの外観 アンテナの径は1.6mで、毎分40回転する。AMSRの径は2.0m。

図 1.2.1 AMSR-Eの外観
アンテナの径は1.6mで、毎分40回転する。AMSRの径は2.0m。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)では1970年代からマイクロ波放射計の研究開発を行っています。最初の衛星搭載センターは、海洋観測衛星(打上げ1987年)に搭載されたMicrowave Scanning Radiometer(MSR)です。日本付近のデータを取得し、センサーの機能を確認しました。引き続き、高性能マイクロ波放射系(Advanced MSR;AMSR)を開発し、2つのAMSRを完成させました。1つはNASAの衛星Aqua(打上げ2002年5月)に搭載されたAMSR-E、もう1つはJAXAの衛星ADEOS-II(打上げ2002年12月)に搭載されたAMSRです。写真はAMSR-Eの外観と、Aquaの衛星バスの試験現場を写したものです。

図 1.2.2 AMSR-Eを搭載したAqua衛星 TRW社において、最終点検中。

図 1.2.2 AMSR-Eを搭載したAqua衛星
TRW社において、最終点検中。

残念ながら、ADEOS-II搭載AMSRは、2003年10月太陽電池パネルと衛星本体を結ぶケーブルの不具合でADEOS-IIが停止した際、止まりました。しかし、Aqua搭載AMSR-Eは順調に観測を続けており、今後のデータも期待されます。