データを使う  ›  プロダクト/アルゴリズム  ›  AMSR-Eレベル2土壌水分標準プロダクト(Version 2.0)利用上の注意事項
AMSRやAMSR-Eのデータを利用するために、プロダクトやアルゴリズムの概要と、データ取得方法や利用可能なツールについて紹介します。

標準プロダクト利用上の注意事項

AMSR-Eレベル2土壌水分標準プロダクト(Version 2.0)利用上の注意事項

アルゴリズム開発PI:東京大学大学院工学系研究科 小池俊雄

JAXA/EOCで生成処理されるAMSR-Eレベル2土壌水分標準プロダクト(Version 2.0)を利用する際の注意事項について述べたものです。

Version 1.0からの変更点
AMSR-EについてはVersion 2.0が最初のリリースとなり、Version 1.0は存在しません。
算出領域

本プロダクトでは、グリーンランド及び南極大陸の永久氷床域、高密度の森林域を除く、全球陸域における土壌水分量が推定されます。

算出範囲及び誤差

土壌水分が0〜0.6 g/cm3 の範囲で推定が行われます。モンゴルにおける2002年10月〜2003年9月(冬季間を除く)のAMSR-Eデータと、土壌水分(ASSH)観測の12地点でのマッチアップデータの評価により、誤差が0.043 g/cm3であることが確かめられましたが、全球規模の精度については,更に詳細な検証作業が必要です。

森林域での推定

森林域において推定精度が低いことから、本アルゴリズムでは密な森林域にマスキング処理を実施しております.密でない森林域における推定精度については,更に検証が必要です。

冬季積雪域における推定

マイクロ波放射計では積雪域における土壌水分の推定はできません。本アルゴリズムにおける積雪域のマスキングの方法については,現在検討中です。

参考文献

小池俊雄,中村佳照,開發一郎,Gombo Davaa,松浦直人,玉川勝徳,藤井秀幸:改良型高性能マイクロ波放射計(AMSR-E)による土壌水分・植生水分観測手法の開発, 水工学論文集, Vol.48(2),pp217-222, 2004.