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AMSRやAMSR-Eのデータを利用するために、プロダクトやアルゴリズムの概要と、データ取得方法や利用可能なツールについて紹介します。

標準プロダクト利用上の注意事項

AMSRレベル2積算水蒸気量標準プロダクト利用上の注意事項

アルゴリズム開発PI:気象庁 数値予報課 竹内義明

JAXA/EOCで生成処理されるAMSRレベル2積算水蒸気量標準プロダクトを利用する際の注意事項について述べたものです。
算出領域
本プロダクトの算出領域は全球の海洋上(但し海氷上は除く)です。陸地はGTOPO30に基づいて作成された海陸判定データ、海氷はAMSRレベル3海氷密接度を参照して除去されています。さらに、海洋上であっても海上風速が20m/sを超える場合や算出の元データとなるレベル1輝度温度データの品質が悪い場合には積算水蒸気量は算出されません。なお、面積の大きな湖面上でも積算水蒸気量が算出される場合があります。

算出範囲および精度
本プロダクトの算出範囲は0-70kg/m2です。算出精度はラジオゾンデとのマッチアップデータにより2.5kg/m2以内であることが検証されています。

算出カテゴリ
本プロダクトには晴天域、曇天域、強雨域、低品質のカテゴリに対応する品質フラグが付加されています。2.5kg/m2以内の品質が保証されているのは晴天域フラグが付いたデータです。その他のカテゴリの品質は晴天域カテゴリの品質に比べ劣っていますので利用目的に応じて取捨選択して下さい

強雨域の算出値
現在のバージョンでは強雨域カテゴリの積算水蒸気量は無効値-999.9となっています。これは。強雨域カテゴリについては算出係数を計算するためのゾンデマッチアップデータの数が少ないためです。

算出に使用する補助データについて
本プロダクトを算出する過程で、海上風速、850hPa気温、および海面水温を補助データとして使用しています。海上風速と850hPa気温は気象庁から提供された全球解析値および予報値をAMSRの各フットプリントに時間・空間内挿した値を使用しています。海面水温はAMSRレベル3海面水温の最新の3日平均値を使用しています。陸にごく近い場所等AMSRレベル3海面水温が参照できない場合は海面水温の気候値を代替として使用しています。