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アルゴリズム開発PI:NASAゴダード宇宙飛行センター Dr. Alfred T.C. Chang |
JAXA/EOCで生成処理されるAMSR-Eレベル2積雪深標準プロダクト(Version 2.0)を利用する際の注意事項について述べたものです。 Version 1.0からの変更点 AMSR-EについてはVersion 2.0が最初のリリースとなり、Version 1.0は存在しません。
本プロダクトでは、グリーンランド及び南極大陸の永久氷床域を除く、全球陸域における積雪深が推定されます。海陸マスクにより陸域を選択し、次に積雪可能域(snow possible)マスクにより気候学的に積雪の可能性がある領域を特定します。このマスク情報はDewey and Heim (1981 & 1983)の結果を元に作成されています。その他の領域は全て積雪不可能域(snow impossible)と判定されます。
積雪深5.0cm以上について推定が行われます。2002〜2003年冬季のAMSR-Eデータと、気象全球通信組織(GTS)データに含まれる地上観測データの38地点でのマッチアップデータの評価により、標準誤差が24.2cmであることが確かめられましたが、更に詳細な検証作業を実施中です。
マイクロ波放射計では森林域において積雪深を過小評価することが知られており、本アルゴリズムでも森林域においては推定精度が低いことが分かっています。この影響の補正は現在検討中です。Robinson and Kukla (1985)による地表面アルベドのデータセットを用いて森林域を特定し、適切な補正を施す予定です。
山岳地帯においては細かな空間スケールで積雪深が不均一となるため、推定結果は不確実なものとなります。
推定アルゴリズムはAMSRと同一です。
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