パス番号の定義
軌道番号は時系列で付加されるのに対し、パス番号は衛星の地上軌跡(1回帰分)に対し西向きの順に付加されます。よって、パス番号を指定すれば衛星の地上軌跡が決まり、センサの走査幅や指向方向を考慮すれば観測領域を特定することができます。パスの起点は昇交点にとりますが、AMSRおよびAMSR-Eのグラニュール単位は極から極の半周回分であるため、AMSRおよびAMSR-Eではグラニュールの先頭のデータが帰属するパス番号を用いています。ここでは前者を「衛星パス番号」、後者を単に「パス番号」と区別します。AMSR/AMSR-E高解像度ページで使用しているのはパス番号です。各衛星・センサの回帰日数、1回帰あたりの総パス数、および基準となる経度は表1のとおりです。
表1 各衛星・センサのパスに関するパラメータ
衛星/センサ |
回帰日数 |
1回帰あたりの総パス数 |
基準となる経度 |
ADEOS-II/AMSR |
4 |
57 |
0.924W @ 衛星パス番号 57 |
Aqua/AMSR-E |
16 |
233 |
64.6W @ 衛星パス番号 1 |
また、ADEOS-II/AMSRの場合につき、図1にパス番号の付与方法を模式的に示します。
図1 パス番号付与方法の模式図:ADEOS-II/AMSRの場合
下記は昇交パスの地上軌跡を模式的に示したのもので、パスの経度間隔は正確ではありません。ADEOS-II/AMSRでは、昇交点経度が0.924Wとなるパスを57番目と定義し、以降西向き順に衛星パス番号を付与します。時系列では太線で示すように4パス毎の観測を行います。パス番号はグラニュール先頭で決まるため、衛星パス番号と異なります。降交パスを1パスのみ点線で示しています。