ロシア東部の森林火災の煙が、モンゴル、中国東北部、朝鮮半島を経て、北日本に流れ込んでいます。一番上の画像は、2003年5月8日にGLIが観測した、火災発生源のバイカル湖周辺です。画像中の赤い点は、
GLIの中間赤外チャンネル(波長3.7μm)で観測した温度の高い(約330Kすなわち57°C以上)地点を抽出して、赤く重ね描きしたもので、火元が無数にあることを示しています。この森林火災は数週間にわたって続いており、膨大な量の煙(白い雲と比較してやや灰色に見えている部分)を生み出しています。二番めの画像は、2003年5月20日の
GLI画像で、煙が極東ロシアの方向から樺太・北海道北部にかけて覆っている様子がわかります。また、その2日後の5月22日(下の画像)では、煙が北海道全域と東北地方にまで達しています。