上の図は、北アフリカから地中海沿岸のヨーロッパにかけての画像です。アフリカ大陸の北海岸、リビアとエジプトの北部から大規模な砂嵐が吹き荒れています。強風によって沙漠の砂が巻き上げられ、地中海に飛ばされていく様子がはっきりと確認できます。春は特に、サハラ沙漠の砂が北へ運ばれ、地中海を越えてヨーロッパに達します。
また、リビア中央部に広がる「砂の海」リビア沙漠と、リビア南部からチャド北部にまたがる標高3000mを超えるティベスティ山地が見えます。さらに、画像の右端の緑色部分を見ると、ナイル川流域、つまりナイルデルタにだけ植生があることが分かります。
この画像は、2003年2月6日に
GLIが取得したデータのうち、分解能1kmの3つの可視光観測波長帯、チャンネル13(678ナノメートル)、チャンネル8(545ナノメートル)、チャンネル5(460ナノメートル)をそれぞれ赤、緑、青色に割り当てた、目で見た状態に最も近い合成画像です。