図は、
AMSR(みどりII搭載)と
AMSR-E(NASAのAqua搭載)の合成画像で、インド洋上に東西に並んだ4つのサイクロン(南半球の台風)をとらえています。データは2月13日に取得されたもので、約4時間半離れた
AMSRと
AMSR-Eデータを合わせることによって全てのサイクロンが観測されました。37GHz垂直偏波、89GHz水平・垂直偏波における電波の強さをカラー合成しており、肉眼での見え方とは異なります。画像左に白く見えている島はマダガスカルで、サイクロンは左からGARY(ゲイリー)、HAPE(ヘイプ)、ISHA(イシャ)、FIONA(フィオナ)の順に並んでいます。強い雨が降っている領域が赤く表されており、それぞれのサイクロンの腕がまるで鎖のようにつながっているかのようです。背景には静止気象衛星の赤外雲画像が重ねてあります(赤外データは日本気象協会より提供)。静止気象衛星は間断なく雲画像をとらえることができる点で優れている一方、マイクロ波センサのAMSRやAMSR-Eは雲中の水の量や降水強度などを定量的に計測できるため、お互いに補い合う役割を果たします。