2003年2月5日から14日の10日間、オホーツク海の流氷域で
AMSR、
AMSR-E、
GLIの解析画像の精度を確認するために海氷観測が行われました。この観測では、
(a)のように船からゴンドラを使って流氷の上に降り、流氷の厚さや構造、雪の深さなどが調べられました。また、
(b)のように船の上部から海氷や海面の分布を観測し、衛星データから推定される海氷密接度(海氷が海面を覆う割合)の精度を確認するためのデータも得られました。さらに、船の上からでは見ることができない広範囲の流氷の広がりを調べるために、航空機からの観測も行われました。
2月7日には、衛星搭載センサAMSR、
AMSR-E、
GLIと、航空機と船、そして流氷上での観測に成功しました。
(c)は
AMSR-Eデータから推定されたオホーツク海全体の海氷密接度画像です。
(d)は
GLIデータから推定された北海道とオホーツク海南部の雪や雲の情報です。このような、同じ地域を同時に複数の高さ(衛星−航空機−船舶−海氷上)から行う観測は、衛星データから推定された結果を確認し、さらに観測データの精度を高め信頼度を増すために必要な重要な観測です。現在は、衛星データから推定することが難しい海氷の厚さや海氷上の雪の深さなども、このような観測の結果から、今後の研究によって明らかになることが期待されます。
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画像(c):(400×550ピクセル:47KB)
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画像(d):(470×588ピクセル:77KB)