ADEOS-II Science Project

画像ライブラリー2003年2月27日

オホーツク海での海氷観測

2003年2月5日から14日の10日間、オホーツク海の流氷域でAMSRAMSR-EGLIの解析画像の精度を確認するために海氷観測が行われました。この観測では、(a)のように船からゴンドラを使って流氷の上に降り、流氷の厚さや構造、雪の深さなどが調べられました。また、(b)のように船の上部から海氷や海面の分布を観測し、衛星データから推定される海氷密接度(海氷が海面を覆う割合)の精度を確認するためのデータも得られました。さらに、船の上からでは見ることができない広範囲の流氷の広がりを調べるために、航空機からの観測も行われました。
ゴンドラ 海氷や海面の分布の観測
2月7日には、衛星搭載センサAMSR、AMSR-EGLIと、航空機と船、そして流氷上での観測に成功しました。(c)AMSR-Eデータから推定されたオホーツク海全体の海氷密接度画像です。(d)GLIデータから推定された北海道とオホーツク海南部の雪や雲の情報です。このような、同じ地域を同時に複数の高さ(衛星−航空機−船舶−海氷上)から行う観測は、衛星データから推定された結果を確認し、さらに観測データの精度を高め信頼度を増すために必要な重要な観測です。現在は、衛星データから推定することが難しい海氷の厚さや海氷上の雪の深さなども、このような観測の結果から、今後の研究によって明らかになることが期待されます。
AMSR-Eデータから推定されたオホーツク海全体の海氷密接度画像 GLIデータから推定された北海道とオホーツク海南部の雪や雲

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画像(c):(400×550ピクセル:47KB)
画像(d):(470×588ピクセル:77KB)

For this beautiful planet ADEOS-II 日々観測されるこれら衛星観測データから、海氷域の面積や密接度、雪の分布など様々な情報が得られるようになります。そして、これらの情報により地球の気候システムの解明が進み、異常気象や地球温暖化に代表される気候変動問題の解決に役立つことが期待されています。今後も、このような船舶や航空機を用いた観測や地上での詳細な観測により、推定精度の検証と高精度化の努力が行われることになっています。
掲載画像の推定精度は現在検証作業中の暫定値です。
観測協力:千葉大学・環境リモートセンシング研究センター、北海道大学、東海大学、北見工業大学、海上技術安全研究所、第一管区海上保安本部、巡視船「そうや」
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