2003年1月29日に
AMSRが捉えた夏の南極大陸。電波の強さを18GHz垂直偏波、36GHz水平・垂直偏波を使ったカラー合成画像にしたもので、肉眼での見え方とは異なります。大陸周辺のオレンジ色の部分は海氷です。南極海の海氷面積は冬期に約2000万平方キロメートルにも達しますが、夏期にはその約6分の5が融けてしまいます。今回の画像では、南極大陸の周辺部にのみ海氷が残っている、典型的な夏の南極海の海氷分布が見られます。内陸高原は標高が高いため、沿岸より40度あまり年間平均気温が低くなります。また、内陸部には積雪の少ない裸氷原と呼ばれる氷の大地が存在しますが、この画像では緑色の領域がこの内陸高原や裸氷原にあたると考えられます(画像中央にある灰色の円形部分は
AMSRが観測できない領域)。マイクロ波放射計の
AMSRは天候に左右されにくく、夜間でもこのような南極全域の画像を毎日取得することができます。
2月1日に43次隊から44次隊への交代式が行われました。
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3 | | - みどりIIデータ受信アンテナを風雪から守るレドーム
- 地上とGLIとで同期観測を行う日射測定の様子
- 昭和基地内に巣をつくったアデリーペンギンの親子
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昭和基地では、みどりII(ADEOS-II)からのデータの直接受信に備えて試験受信を行っている最中です。また、日射を計測する装置を海氷上に設置し、この装置と
GLIとで同期観測を行う準備を進めています。昭和基地は夏を迎え、平均気温が0℃を越える日が続いています。基地内に営巣したアデリーペンギンも無事にひなをかえして子育てに励んでいます。
この画像は、2003年1月29日に
AMSRが観測したデータと、
各国の静止気象衛星搭載の赤外センサによる同日の雲画像(赤外データは日本気象協会より提供)を重ねたものです。
マイクロ波の観測により、雲の中の強い降水域が赤く見えています。
宇宙航空研究開発機構 地球観測利用推進センター
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