2003年1月20日
AMSR初画像:AMSRが捉えた日本列島・オホーツク海の流氷分布
宇宙開発事業団(NASDA)が開発した、環境観測技術衛星「みどりII」(ADEOS-II)搭載の高性能マイクロ波放射計(AMSR)による擬似カラー合成画像です。
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擬似カラー合成画像 |
36.5GHz水平偏波、89.0GHz垂直・水平偏波を使用しています。2003年1月18日午前11時頃(日本時間)の観測画像です。本州以南の海域における薄い青色部分は水を多く含んだ雲に、オホーツク海に見られる薄い青色〜白色の部分は流氷に、それぞれ対応しています。
下の図は、AMSRによるによるオホーツク海の流氷(海氷)画像です。
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擬似カラー合成画像 | 流氷の分布と動き |
左図は2003年1月18日の夜間(20時半頃)に取得されたデータによる擬似カラー合成画像で、36.5GHz水平偏波、89.0GHz垂直・水平偏波を用いています。オホーツク海に見られる薄い青色〜白色の部分は流氷に、薄い青色は新しくできた氷にほぼ対応しています。また、太平洋における薄い青色部分は水を多く含んだ雲に対応します。マイクロ波観測は昼夜に関係なく、かつ雲の影響を受けにくいという利点を持っており、流氷をくっきりと捉えることができています。
右図は、同データから求めた海氷密接度であり、濃い青色が海氷のない海水面で、白くなるほど海氷に覆われていることを示します。図中の矢印は同日午前11時頃(約10時間前)に観測されたAMSRデータと比較して求めた海氷の動きを表しています。海氷がオホーツク海北部から南下している様子と、知床半島に接岸していることがわかります。例年に比べると、今年は海氷の南下が早く、網走では1月11日に流氷初日を迎えました。
宇宙航空研究開発機構 地球観測利用推進センター
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