ADEOS-II Science Project

画像ライブラリー2002年11月19日

2002年11月11日、12日の黄砂現象について

2002年11月11日、12日に、西日本から始まって全国で黄砂現象が観測されました。図は、Aqua衛星搭載のセンサMODISにより、11月12日14時に取られたデータで、中国華中から、黄海、朝鮮半島、西日本にいたる領域で黄砂が観測されています(薄くもやが、かかっている領域)。

MODIS黄砂

例年3月や4月の春に、黄土が広がっているゴビ砂漠や黄土高原の上空を、発達した低気圧が通過するにしたがって、黄砂が巻き上げられ、偏西風によって日本まで運ばれてきますが、春以外に観測される例は少ないです。この時期に黄砂現象が日本で観測された要因としては、春になると形成される気象条件に近くなっていたことが考えられます。天気図を見ますと、2002年11月10日12時にゴビ砂漠付近で低気圧が996hPaまで発達していました。その後、その低気圧は弱まりながら東に移動し、11月11日の3時から18時にかけて、黄土高原地帯で、996hPaまで再び発達しました。このように、11月ですが、ゴビ砂漠から黄土高原地帯で、低気圧が発達したために、この時期に黄砂現象が観測されたと考えられます。

12月14日に、環境観測技術衛星(ADEOS-II)が打ち上げられる予定です。そこに搭載されるグローバルイメージャ(GLI)も、同様に黄砂を観測することができます。一度に多くの情報を得られる多チャンネルのイメージャの特徴を活かし、黄砂などの大気の情報だけでなく、陸域、海洋の詳しい情報が得られることが期待できます。

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